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紙のアンケートから卒業!大学事務が知るべきフォーム作成ツールの基本と活用例

Tags: フォーム作成ツール, アンケート効率化, 大学事務DX, 業務効率化, 情報収集

大学事務におけるアンケート・情報収集の課題

大学事務の現場では、学生や教職員からの情報収集や意見交換のために、アンケートや各種申請を行う機会が多くあります。しかし、これらの作業が紙ベースで行われている場合、様々な非効率や負担が生じているのではないでしょうか。

例えば、

このような紙ベースのプロセスは、事務職員の皆様にとって大きな負担となり、本来時間を割くべき業務に集中できない要因となり得ます。また、回答する側の学生や教職員にとっても、紙の配布物が増えたり、回収のために特定の場所へ提出しに行く必要があったりと、決して利便性が高い方法とは言えない状況もあるかと存じます。

DX(デジタル変革)は、このような長年続いてきた業務プロセスを見直し、デジタル技術を活用してより効率的で負担の少ない形に変えていく取り組みです。その中でも、比較的容易に導入でき、大きな効果が期待できるツールの一つに「フォーム作成ツール」があります。

フォーム作成ツールとは?大学事務の課題をどう解決するか

フォーム作成ツールとは、インターネット上で回答フォームを作成し、回答をオンラインで収集・集計できるサービスやソフトウェアのことです。Google FormsやMicrosoft Formsなど、様々なツールが存在します。

これらのツールを活用することで、先述した紙ベースのアンケート・情報収集の課題を解決し、大学事務の業務効率を飛躍的に向上させることが期待できます。

現在、多くの大学で導入が進んでいるGoogle WorkspaceやMicrosoft 365には、Google FormsやMicrosoft Formsといったフォーム作成ツールが含まれています。これらのツールは、普段Officeソフトを使っている方でも直感的に操作しやすいインターフェースを備えており、比較的容易に導入・活用を開始できます。

大学事務におけるフォーム作成ツールの具体的な活用例

フォーム作成ツールは、大学事務の様々な場面で活用できます。具体的な例をいくつかご紹介します。

これらの業務にフォーム作成ツールを適用することで、紙媒体やメールのやり取りで行っていた煩雑なプロセスを大幅に効率化できます。

フォーム作成ツールの基本機能と導入のステップ

多くのフォーム作成ツールに共通する基本的な機能は以下の通りです。

実際にフォーム作成ツールを業務に導入する際の基本的なステップは以下のようになります。

  1. 目的の明確化: どのような情報収集・アンケート業務を効率化したいのか、具体的な目的を明確にします。
  2. ツールの選定: Google Forms、Microsoft Formsなど、利用可能なツールの中から、目的に合った機能を持つツールを選びます。多くの場合は、すでに大学全体で契約しているグループウェアに含まれるツールが利用しやすいでしょう。
  3. フォームの設計と作成: 目的とする情報収集に必要な質問項目を検討し、フォーム作成ツールの機能を使って実際にフォームを作成します。質問の順序や形式を工夫することで、回答者が入力しやすいフォームになります。
  4. テスト回答の実施: 公開前に、身近な同僚などにテスト回答をしてもらい、フォームに問題がないか、回答データが正しく収集されるかを確認します。
  5. フォームの公開と周知: 完成したフォームへのリンクを、回答を依頼したい学生や教職員にメールなどで共有します。回答方法や回答期限を明確に伝えます。
  6. 回答の収集と確認: 回答状況をツール上で確認します。必要に応じて、未回答者へのリマインダーを行います。
  7. 集計と分析: ツール上で自動集計された結果を確認したり、データをエクスポートして詳細な分析を行ったりします。
  8. 結果の活用と共有: 集計・分析した結果を、次のアクションや報告書の作成に活用し、関係者と共有します。

導入・活用に向けたポイントと注意点

フォーム作成ツールの導入は比較的容易ですが、効果を最大限に引き出し、円滑に運用するためのポイントと注意点があります。

まとめ:フォーム作成ツールで大学事務のデジタル化を加速

フォーム作成ツールの活用は、大学事務における紙の書類に依存したアンケートや情報収集業務を大きく変革し、効率化と負担軽減を実現する有効な手段です。手作業による煩雑さから解放され、より戦略的で付加価値の高い業務に時間を振り分けることが可能になります。

すでに多くの大学で導入されているグループウェアに含まれていることが多く、比較的容易に始められる点も魅力です。まずは、日常業務の中で「これはフォーム化できるのではないか?」と考えられるアンケートや情報収集業務を見つけることから始めてみてはいかがでしょうか。小さな一歩が、大学事務全体のDXを加速させるきっかけとなるはずです。

もし、具体的なツールの操作方法や、特定の業務への適用方法についてさらに詳しく知りたい場合は、大学内のIT担当部署に相談したり、オンラインで公開されている各種ツールの公式ヘルプや活用事例を参考にしたりすることをおすすめします。