大学DX推進ラボ

大学事務のマニュアル作成・更新をラクに!ツール活用で管理を効率化

Tags: マニュアル作成, マニュアル管理, 業務効率化, 情報共有, 大学DX

大学事務におけるマニュアル作成・管理の課題

大学事務の業務は多岐にわたり、その遂行には正確な手順や知識が不可欠です。多くの部署では、業務の標準化や引継ぎのために様々なマニュアルが作成されています。しかし、このマニュアル作成・管理自体が、現場で働く皆さまの負担となっている場合も少なくありません。

例えば、以下のような課題を感じることはないでしょうか。

これらの課題は、非効率を生むだけでなく、誤った情報に基づく業務遂行のリスクを高める可能性もあります。これらのマニュアルに関する課題を解決し、より効率的で確実な業務遂行を実現するために、デジタル技術を活用するDXが有効です。

なぜマニュアル管理のDXが必要なのか?

マニュアル作成・管理におけるDXは、単にデジタル化するだけでなく、業務プロセス全体の効率化と情報活用の最適化を目指すものです。これにより、以下のようなメリットが期待できます。

大学事務で活用できるマニュアル管理DXツール

新しいツールを導入する前に、まずは現在大学で利用できるツールを確認することをお勧めします。多くの大学では、既にMicrosoft 365やGoogle Workspaceといったグループウェアが導入されており、これらに含まれるツールがマニュアル管理にも活用できます。

1. ドキュメント作成・共有ツール

Microsoft Word Online, Excel Online, Google Docs, Google Sheetsなど。 これらのツールは、単なる文書作成・表計算だけでなく、複数人での同時編集や変更履歴の自動保存、コメント機能などが備わっています。

2. クラウドストレージ

Microsoft SharePoint, OneDrive, Google Driveなど。 これらのクラウドストレージサービスは、ファイルの保管場所としてだけでなく、フォルダ分けによる整理、アクセス権限の設定、キーワード検索機能などが利用できます。

3. (少し進んだ活用)Wikiツール・情報共有ツール

Confluence, Notion, esaなどが代表的です。大学内で導入されているケースはまだ多くないかもしれませんが、情報共有に特化したツールです。

4. (補足)動画共有サービス

Microsoft Stream, YouTube(限定公開など)など。

マニュアル管理DXを始めるステップ

マニュアル管理のDXは、大掛かりなシステム導入だけでなく、今あるツールを活用することから始められます。

  1. 現状の課題整理: どのようなマニュアルがあり、どのような点で不便を感じているか、部署内で話し合ってみましょう。「最新版が分からない」「探すのに時間がかかる」「引継ぎが大変」など、具体的な課題を洗い出します。
  2. 利用可能なツールの確認: 現在、大学で契約・利用できるグループウェアやクラウドサービスに、マニュアル管理に活用できるツールが含まれていないか確認します。多くの場合は、日常的に使っているOfficeソフトのクラウド版や共有ストレージが利用可能です。
  3. スモールスタート: まずは特定の業務に関するマニュアルや、特定の部署のマニュアル作成・管理から試行的に始めてみましょう。全ての紙マニュアルを一度にデジタル化しようとせず、まずは新規作成するマニュアルからクラウドツールを使う、といった形でも良いかもしれません。
  4. 簡単なルールの設定: 複数人でマニュアルを作成・管理する場合、簡単なルールを決めておくとスムーズです。例えば、「ファイル名は【業務名_日付】とする」「更新した際は必ず変更箇所をコメントに残す」「〇〇フォルダに保存する」といった基本的なことです。
  5. 使ってみる・フィードバック: 実際にツールを使ってマニュアルを作成・管理し、使用感や効果を確かめます。使ってみて出てきた改善点や要望はチーム内で共有し、より使いやすい方法を模索します。必要であれば、操作に不慣れな教職員向けに簡単な勉強会やマニュアルを作成することも検討しましょう。

まとめ

大学事務におけるマニュアル作成・管理は、日々の業務を支える重要な基盤です。紙や古いファイル形式での管理は、多くの非効率やリスクを生む可能性があります。

DXを活用することで、マニュアル作成・更新の手間を減らし、最新情報をスムーズに共有し、必要な情報を素早く見つけられるようになります。これにより、皆さまの業務負担が軽減され、より正確で質の高い業務遂行につながります。

まずは、現在利用できるツールを確認し、身近な業務のマニュアルから少しずつデジタルでの作成・管理を始めてみてはいかがでしょうか。小さな一歩が、部署全体、そして大学全体の業務効率化と情報共有の円滑化につながるはずです。